専攻科の選択科目

ベクトル解析(AP1/AE1)

向きと大きさをもつ量であるベクトルは, 工学・理学の各分野で目にする機会が多い概念であり, 力学・電磁気学・流体力学における方程式の記述・解析で重要な役割を果たします。 ベクトルは、自然現象の単純な記述にとどまらず, 曲線・曲面の性質を知る手がかりも与えてくれますし,それを高度にしたものに, 例えば,重力の理論である一般相対性理論があります。 また、抽象的なベクトルという概念は, 現在の工学分野で必須の量子力学でも当たり前のようにでてきます。 このように,ベクトルの概念は工学における特殊な道具ではなく, 誰もが親しんでおくべき基礎的概念だと言えます。 このようなベクトルを用いた解析の基礎を学ぶのが本講義のベクトル解析で, 物理現象の記述・解析に役立つ手法を学んでいきます。

 

本講義では,ベクトルの基礎的な復習から進めていきますので, 前提となる知識はそれほど多くありません。 基本的に全ての学生が対象ですが, 特に,ベクトルがよくわからない学生・ベクトルは知っているが有り難みがよくわからない学生におすすめします。