最近の高度化した科学技術に対応するためには, あらゆる分野で共通基盤となる基礎学力を身につけることが重要です。 断片的な専門知識ではなく, 若い時代にのみ習得しうる基礎学力の充実が産業界からも求められています。 そこで,一般教科(自然科学)ではすべての理工分野に進むのに必要な, 基礎力・応用力をしっかりと身につけていただくため, 教科内外と協力して教育に取り組んでいます。 数学,物理,化学,生物の各分野の教員が, おおむね高等学校の内容に相当する低学年の教育はもちろん, 大学に相当する専門各分野の教育にも積極的に参加しています。 演習や実験にも力を入れ, 基礎理論とともに将来創造的な技術者・科学者になるために必要と考えられる, 解析力や問題解決能力を十分に身につけられるよう,配慮しています。
今日では科学技術が高度化,学際化し, 理工系の分野で活躍する方たちの大多数が大学院修了者となっています。本校でも, 大学3年次への編入学者や専攻科を経た大学院進学者が大半を占めるようになってきました。 こうした背景からも,数学,物理といった共通基盤となる科目重点を置くとともに, 物質・生命科学やコンピュータ関連の情報などを理解できる能力(リテラシー)も含めた, 幅広い教養を身につけられるよう配慮しています。このように,一般教科(自然科学)では, 時代の変化や科学技術の進歩に柔軟に対応できる人材の育成を目指しており, このことは近年,環境変化の激しい産業界からの要請とも合致します。